ヨガインストラクター資格・RYT200を取得するために、
インドで現地のアシュラム主催のインストラクター養成コースに実際に参加した筆者の体験談です。
インドにヨガ留学する際の、
・インドのRYT200取得コースの内容
・費用
・合宿施設の治安
・食事内容
などについてまとめました。
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目次
ヨガアライアンス認定・RYT200とは
「全米ヨガアライアンス」とは、質の高いヨガインストラクターや教育者を養成することを目的に、カリキュラム基準を定めたり、認定ヨガ指導者などの登録を行う非営利団体です。
世界でも知名度が高く、「全米ヨガアライアンス」認定のインストラクターは、日本国内だけでなく世界各国で通用するスキルとして証明できる資格です。
ヨガのインストラクターの資格を取得したい方には、この全米ヨガアライアンス認定の資格であるRYT200をおすすめします。
一般的にRYT200、RYT500の2段階あり、はじめて取得をする方はRYT200を目指します。
日本ではこのRYT200の資格を持っていれば、問題なくどのヨガスタジオの求人などでも通用するでしょう。
その後、より知識や練習を深め、より学びを深めたい方はRYT500の取得を目指すという流れになります。
ティーチャートレーニングコース授業内容
ヨガインストラクターの資格を取るためにインドに行くなら、
その学校やアシュラムで学ぶ内容(カリキュラム)をよく確認しておくことをおすすめします。
通常全米ヨガアライアンス認定校であれば、資格取得のために学ばなければならない内容は世界で一定基準に決められています。
そのため、どのスクール(アシュラム)でも、たいていは同じような時間割となります。
一般的には、座学 ( ヨガの歴史・哲学・解剖学について )実技 ( ポーズ指導 ) に分かれています。
私が行ったインドのアシュラムでは、以下のような1か月間のプログラム内容でした。
■実技練習(Techniques Training/Practice):100 時間
一般的なアーサナの練習。
■指導学(Teaching Methodology):25時間
インストラクターとしてクラスを持ったとき、どのように生徒をアジャストメント(ポーズの修正)をするかの勉強。
■解剖学(Anatomy and Physiology):20時間
身体構造について学ぶ。
■ヨガ哲学(Yoga Philosophy):30時間
ヨガの聖典と呼ばれる「バガヴァッドギーター」「ヨガスートラ」について。
■実習(Practicum):10時間
以上のカリキュラムを1か月で学びます。
取る資格の種類や流派によって違いもあるため、参考程度にしてください。
※これらのカリキュラムは2019年6月の全米ヨガアライアンスの決定で変更が行われる予定です。
資格取得コースの一日の流れ
インドヨガ留学でRYT資格を取得できるコースは、たいてい1か月の短期集中コースです。
一か月という短い中で、ヨガについての歴史や哲学、身体や瞑想(メディテーション)を含め、様々なことを学ぶため、非常にスケジュールはタイトです。
私の行ったアシュラムの1日の流れを紹介します。
時間 | スケジュール |
05:00 | 起床 |
06:00 | 朝の実技・アーサナ練習 |
08:00 | 朝食 |
09:00 | 掃除(カルマヨガ:自分のためではなく他人のための奉仕の時間) |
10:30 | 指導学の座学 |
11:30 | 解剖学 |
13:00 | 昼食 |
14:30 | ヨガ哲学 |
16:30 | 夕方の実技・アーサナ練習 |
18:00 | 呼吸法 |
19:00 | 夕食 |
20:30 | 瞑想 |
22:00 | 消灯・就寝 |
朝食を早く済ませれば、掃除までの時間に自由時間があります。
また、昼食も同様、午後の哲学までの間に少しの時間がありました。
朝から夜まで、まさにヨガ一色の生活になります。
コース中は、時間厳守でスケジュールに沿った生活をします。
このほかにも、守らなければならないルールや規律が、学校ごとにある場合があります。
インド合宿中の食事
インドでヨガ留学をすると、どこのアシュラムも養成スクールも、
合宿中の食事はベジタリアンが基本になります。
ヨガの勉強をするこの期間は、完全にヨギ-の生活をしてみましょう。
写真はある一日のランチです。
野菜とお米を中心に、カレーが数種類ついてきます。
お祭りやお祝いの時はお皿ではなく、バナナの葉のお皿で食べる伝統的な食べ方をします。
一般的にヨガをしている人は、全員ベジタリアンだというイメージも強いようですが、
インストラクターやインドのヨガの先生でベジタリアンではない人もいます。
どのような食生活にするか、これは個人の選択です。
ヨガをする上でベジタリアンになる人が多い理由は、瞑想をする際に、何の障害をもなくすためだと言われています。
肉を食べることによって消化がよくできておらず、おなかの調子が悪ければ、瞑想やポーズになど、集中できないことがあるといわれているのです。
全てはスムーズに瞑想ができるよう、アーサナの妨げにならないようにすることが目的なのです。
アーユルヴェーダ発祥の地である南インドに行くと特に、食事はアーユルヴェーダ療法に沿った食事が出てきます。
基本的にはコメとナン・チャパティと数種類の野菜カレー、野菜サラダ、果物などを中心とした食事でした。
写真はある日の朝食。
南インド伝統料理のドーサと呼ばれるインド式パンケーキです。
朝は辛さ控えめのココナツミルクカレー(右の黄色いもの)とともにいただきます。
他にも果物などがついてきます。
インド留学のコースはカレーばかり食べるの?
というイメージもあるかもしれませんが、インド料理はとても種類が多く、飽きることなく楽しめると思います。
ナンの種類だけでもたくさんありますよ。
宿泊施設
インドヨガ留学で宿泊する場所が、安全で清潔かどうかは、行くアシュラムや学校によって様々です。
ホテルに泊まる場合もありますし、合宿所の様な場合もあります。
概して、日本と比べると水や電気などの不便はあることを予想しておくとよいでしょう。
温暖多湿の気候のため、蚊はもちろん、虫やトカゲなどもいます。
虫が苦手な方は虫よけスプレーや殺虫剤などをベッドのそばに置いておけるよう持参してもよいでしょう。
場所によりますが、トイレは水洗が多く、衛生的にはよいです。
また、床ではなく簡易的ですがベッドがあることも多いです。
シャワーは基本水のみです。
これらの環境も、自身に合うものを選ぶために、事前に調べて学校を決めることをおすすめします。
安全面、治安は?
治安が不安という方も多いと思います。
これも行く学校やアシュラムによって様々です。
南インドは比較的治安がよいので、おすすめです。
昼は旅行客でも女性一人で歩いているのを何度も目にしました。
ただ、海の近くの観光地以外では旅行客などが少ないため、現地の人はアジア人をあまり目にしたことがなく、注目される可能性はあります。
もちろん日本と比較すれば、治安はよくはないでしょう。
特にクレジットカードは使うとスキミングをされたりと、トラブルに巻き込まれることがあります。
インドにいる間のお金の安全な払い方などは、こちらの記事も参考にしてください。
せっかくインドのアシュラムにヨガの修業に行くなら、田舎の山奥の静かなところに行きたい、と考える方もいるかもしれません。
ですが安全面の観点で言うと、ある程度旅行客もいる地域をおすすめします。
費用は格安?
留学費用は、自分で現地のインストラクター養成スクールに行くか、日本のヨガスクールの主催するツアーコースに参加するかで料金は大きく変わってきます。
日本でヨガスクールに通うよりは、インドは物価も安いためスクール参加費用はとても安く済みました。
日本のスクール主催のコース | 現地の学校に個人で申し込む場合 | |
資格コース費用 | 50万円程度 | 30万円程度 |
飛行機 | 8万~15万程度 *時期による |
8万~15万程度 *時期による |
その他 | ・保険2万円程度 | ・保険2万円程度 ・空港からの移動費用など5千円程度 |
※上記は2018年に執筆しました。
インドのヨガ留学では、留学期間中はあまりお金は使うことはないです。
食事代なども、通常スクールのコース費用に含まれているためです。
インドヨガ留学は、旅にある程度慣れていて、格安で資格を取得したいという方におすすめです。
インドのどのエリアがおすすめ?
インドでヨガ留学するなら、北インドのリシケシ(リシュケシュ)もしくは南インドがおすすめです。
北インドはヨガの聖地と言われ、南インドはアーユルヴェーダの発祥の地で知られています。
インドのヨガの聖地、リシケシ(リシュケシュ)とは?
まずは、ヨガをする方は耳にすることも多いインドの地、リシケシについての基本情報です。
北インドに位置し、ガンジス川がそばを流れ、山に囲まれた地域です。
自然豊かな山で静かに瞑想をするのに適した地であるため、ヨガが発祥し聖地となったといわれています。
ヨガの聖地ともあり、世界中から多くの人がヨガの本場を体験しに来ます。
日本からの短期のヨガインストラクターRYT資格取得の留学コースや、ヨガリトリートツアーなどのプログラムはこのリシケシが多いです。
リシケシはヨガの流派の中でも、ハタヨガやアシュタンガヨガなど、様々な流派のヨガの先生とスクールがあります。
あなたが勉強をしたい、深めたい流派を見つけてみるといいでしょう。
アーユルヴェーダの聖地、南インドのケララとは?
私が今回ヨガの資格を取るのにおすすめしたいのは、南インドのケララ地方。
南インドの西側に位置し、ビーチと面している、治安も比較的よいエリアです。
リゾート地としても有名で、最寄の空港はゴア空港か、トリバンドラム空港。
国際空港のためアクセスもいいのが利点です。
アーユルヴェーダの発祥の地として知られ、各国からアーユルヴェーダを学ぶ人はもちろん、
治療をしに来る方や、観光旅行・バカンスとしてアーユルヴェーダの施術を受けに来る人も多いです。
南インドのヨガのアシュラムでは、このアーユルヴェーダの考え方に触れながら勉強ができるところもあります。
上で紹介したリシケシにアシュラムを創設したヴァナンダヨガの創設者スワミ・シヴァナンダ氏は、もともとこの南インド出身です。
また、ヨガの流派の一つである「アシュタンガヨガ」の伝統的な練習方法「マイソール」は、南インドのマイソール市から由来しています。
これは、アシュタンガヨガ創始者のシュリ・K・パタビジョイスがこのマイソールでヨガのインスティテュートを創設したからです。
アシュタンガヨガとシヴァナンダヨガについてご興味のある方は以下も参考にされてくださいね。
私は個人的には南と北の両方に行ったことがありますが、ヨガ留学で行くなら、南インドがおすすめです。
まとめ
せっかく時間と費用をかけて行くヨガ留学。
ぜひ、素晴らしい経験となるよう、自身に合った学校やアシュラムで、学びたい内容を学び、安全と思える最適な環境で修行をしてほしいと思います。
特に環境は非常に大事です。
毎日身体を動かすため、心身共に疲れることもあります。
しっかり休養がとれるよう、安心して睡眠を取れて生活ができる場所を選ぶことがとても重要です。
インドには日本語でRYT200の取得コースが受けられる学校もあります。
別途ブログで紹介していますので参考にしてください。
下調べを怠らず、自身に合った学校選びをして、ヨガの学びを深めましょう!
また、インドにヨガの勉強に行く際も、観光同様にビザの取得が必要です。
ビザの取得方法や申請手続きについても、説明しているのでぜひ参考にしてください。
また、インドで1か月の短期留学の時間がない方や、資格取得費用や渡航費などの費用の面で心配な方は、
インドに思い切って海外転職して、働きながらインストラクター資格を取得する選択肢も増えています。
実際に現地のインド転職をして、ヨガを学びながら働いている人もいました。
ヨガはもちろん、インドは現在経済発展中のため日系企業も多く、英語ができなくても働ける求人募集があったからでしょう。
もちろん、国内やインド以外の国にもRYTが取れるヨガインストラクター養成スクールはたくさんあります。
こちらも内容や費用をまとめていますので参考にしてみてください。
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