「ロケットヨガ」とは、アシュタンガヨガから派生して、アメリカで人気のヨガスタイルの1つです。
日本ではまだそれほど広まっていませんが、アシュタンガヨガよりも自由性があり、練習がしやすいとして海外で広がりつつある流派です。
「ロケットヨガ」のポーズや運動量、発祥、アシュタンガヨガとの違いや特徴を、分かりやすくまとめました。
ロケットヨガとは?
ロケットヨガとは、アメリカのサンフランシスコが発祥の現代ヨガスタイルの1つです。
アシュタンガヨガ、ビンヤサ(ビニヤサ)ヨガの派生のヨガの種類として知られ、アシュタンガヨガを勉強していたLarry Schultz(ラリー・シェルツ)によって設立された流派です。
ロケットヨガは、伝統的なアシュタンガヨガを、より現代人が練習しやすいように自由性を高くアレンジしたもので、今ではサンフランシスコやニューヨークをはじめ、全米でとても人気のヨガスタイルです。
Larry Schultz(ラリー・シェルツ)氏とは
Larry Schultz(ラリー・シェルツ)氏は、アメリカで保険の営業マンとして働いていましたが、アシュタンガヨガのグル、K.パタビジョイスにアシュタンガヨガを学び、ヨガにのめりこみました。
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Larry Schultz(ラリー・シェルツ)氏は、K.パタビジョイスの下で7年ヨガを学びましたが、1、2,3と続くアシュタンガヨガの1以上の練習に進ませてもらえませんでした。
そこで、様々なヨガを通して肉体を磨きたいと思っていたLarry Schultz(ラリー・シェルツ)氏は、ルールを破り、効率的にポーズができるようにアレンジして2、3のシリーズを練習するメソッドを作ったのです。
それが現在の「Rocket Yoga:ロケットヨガ」になりました。
Larry Schultz(ラリー・シェルツ)氏は、1991年にアメリカのサンフランシスコで、自身のヨガスタジオ「It’s Yoga」を創設し、多くの現代人にそのメゾットを教え、今も人気の流派の一つです。
名前の意味と由来
「ロケットヨガ」の「ロケット」は、「素早い」という意味から由来しています。
早い速度で目標に到達できるヨガという意味で、「ロケットヨガ」となりました。
これは、ロケットヨガの創始者であるLarry Schultz(ラリー・シェルツ)氏が、友人のバンドグループにヨガを教えていた際に、そのバンドメンバーが彼のヨガシークエンスを気に入り、「こんなに早く色々なヨガポーズをできるなんてロケットヨガだな!」と言ったことから由来すると言われています。
特徴
ロケットヨガの大きな特徴は、「自由性」です。
伝統的で厳格なアシュタンガヨガを、より現代的に、練習をしやすくしたものと言えます。
そのため、ブロックやベルトを使ってもよいですし、逆転のポーズの時は、壁を利用したり、サポートを人に頼んでも構いません。
アシュタンガヨガの、一人で黙々と道具を使わずに練習するスタイルを、より自由に早く、ポーズの完成形に近づけるようにしたメソッドです。
呼吸は、動きに合わせて行うビンヤサ形式で行います。
アシュタンガヨガと違う大きな点は、シリーズ1を完全にできるようにならなくても、次のステップに進めるということです。
できるようになるまで、ずっと同じポーズやシークエンスに留まることなく、できないポーズがあれば、道具を使ったり、別のポーズの練習に入っていいという「自由性」が特徴です。
これは、インド古来の人々と、ロケットヨガを開発した西洋人とでは体格や骨格が生まれつき違うため、西洋人には習得が難しいポーズもあると考えられたたと言われています。
ロケットヨガは、アシュタンガヨガの厳格さやポーズのダイナミックさと、アイアンガーヨガのプロップスを使った練習の両方を取り入れたような流派です。
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難易度
ロケットヨガの運動強度は高く、ポーズの難易度も高いと言えます。
アシュタンガやビンヤサヨガ同様に、呼吸に合わせてフロー形式で身体を動かし続けます。
また、アームバランスや逆転ポーズなど、筋力と体幹が必要なポーズがあります。
もちろん、軽減法も多くありますので初心者でも取り組むことが可能です。
ポーズはできなくても、自分のできるポーズで前に進んでいくことをロケットヨガは推奨している流派です。
そのため、レベルに関係なく、色々なポーズに挑戦できます。
効果
ロケットヨガは、他のヨガ同様に運動不足解消や集中力アップなどの他にも、力強いポーズが多いため、体力面でのメリットが多く期待できます。
- 体力、筋力の強化
- 柔軟性のアップ
- 集中力の向上とバランス感覚の習得
- ストレス解消
また、ロケットヨガの大きなメリットは、その発祥の理由ともなった、「自由性」です。
伝統が重んじられるヨガの中で、その練習方法に工夫をすること、伝統にとらわれすぎないことで、苦手なポーズも練習をしやすく、継続しやすいというメリットもあります。
アシュタンガヨガとの違い
ロケットヨガとアシュタンガヨガは似ているものの、練習の仕方などに大きな違いがあります。
ロケット | アシュタンガ | |
---|---|---|
歴史 | アメリカ発祥の現代ヨガ | インド発祥の古典ヨガ |
規律 | 厳しい。八支則というルールに基づく | 柔軟。決まった規律なし。 |
難易度 | 高い。体力が必要。ポーズの順番が決まっている。 | 高い。ポーズの順番はなく、好きな順番で練習可能。 |
道具 | プロップスは基本使わない。 | 必要な時は自由に使って良い。 |
基本のシークエンス
ロケットヨガのシークエンスは、基本的にはアシュタンガヨガのシリーズ2と3を組み合わせたものです。
ロケットヨガもアシュタンガヨガと同様にシリーズが1、2、3に大きく分けられます。
シリーズ | 特徴 |
---|---|
シリーズ1 | 前屈や体側を伸ばすポーズ、お尻の柔軟を高めるポーズがメイン。 アシュタンガヨガのプライマリーシリーズの派生。 |
シリーズ1 | アームバランスなどの、より体力・筋力を必要とするポーズがメイン。 |
シリーズ3 | シリーズ1、と2の融合で、よりハイレベルなチャレンジングなポーズにも挑戦できる。 |
代表的なポーズ
ロケットヨガは、アシュタンガヨガの派生のため、特有のポーズはありませんが、よく練習される代表的なポーズを紹介します。
アシュタヴァクラーサナ(Astavakrasana)
八曲がりのポーズ (Eight Angle Pose)とも言われます。
バカーサナ(Bakasana)
鶴のポーズ(Crane Pose)とも言われます。
カラスのポーズよりもアドバンスのポーズとして練習されるアームバランスのポーズです。
ブルスチカーサナ(Vrischikasana)スコーピオン
サソリのポーズ(Scorpion Pose)とも言われます。
マユラーサナ(Mayurasana)
クジャクのポーズ(Peacock Pose)とも言われます。
サランバ シルシャーサナ(Salamba Sirsasana)
ハンドスタンド(Headstand)とも言われます。
まとめ
ロケットヨガは、アシュタンガヨガの派生のヨガスタイルであり、難しいポーズが多い流派ではありますが、練習の仕方は自分なりの自由性の認められているスタイルです。
東京や大阪では、ロケットヨガはイベントレッスンやワークショップで随時開催されています。
ロケットヨガは、まだ日本ではレギュラーで開催しているスタジオも少ないのが現状です。
多くの方が初心者のため、気になる方はぜひ、今のうちにのぞいてみるのもいいかもしれませんね。
今びっくりしてる、ロケットヨガっていう存在を知った!アシュタンガヨガベースでシリーズもあるみたい😲😯なんだろうびっくりしてる
— hiroe 宇都宮🧘ヨガ講師 (@hiroe_yoga) August 7, 2020
ロケットヨガで最近、問合せが増えていて嬉しいような恥ずかしいような。いや、やっぱり嬉しい。3年間ずーっと続けてきたけど、やっぱり今でも毎日、気持ちいいと思えるって、やっぱり凄いよラリー先生。
— 今井順子 (@YogaSalonTsumgi) August 25, 2010
一度検索をしてみて、イベントとのタイミングが合えば、ぜひ体験してみてくださいね。
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