ヨガのインストラクター資格(RYT200)をせっかく取得するなら…と、
インドへヨガ留学に行く方が多くいらっしゃいます。
ヨガの聖地と言えば北インドのリシケシですが、
アーユルヴェーダ発祥の地である南インドも非常に人気です。
筆者も数年前に南インドで資格を取得した際に、本場のアーユルヴェーダのマッサージを体験してきました。
この記事では、下記について紹介しています。
目次
アーユルヴェーダとは?
アーユルヴェーダとは、約5000年以上の歴史を持つ世界最古の伝統医学で、世界3大医学の一つとされています。
インドの伝統的医学で、6派哲学にも大いに影響を与えているアーユルヴェーダ。
サンスクリット語で「アーユス」は寿命・生気・生命、「ヴェーダ」は知恵・科学を意味します。
アーユルヴェーダでは、私たちの身体は「ドーシャ」と呼ばれる3つの要素(エネルギー)から成っていると考えられています。
このドーシャと呼ばれる3つの要素のバランスが崩れることが病気や不調の原因であるとされ、
エネルギーのバランスをよく保つために働きかけるのが伝統医学アーユルヴェーダの考え方です。
人は皆生まれた時からそれぞれいずれかのドーシャの要素が強く、さらに季節による体調の変化や心身の状態、ライフスタイルによってドーシャは変化すると考えられています。
自身のドーシャを知り、理解して、アーユルヴェーダの考え方を生活に取り入れることで、心身ともにバランスの取れた健康的な生活を送れることを目的としています。
西洋医学との違いは、自分の体質を理解して自分自身に合った食事などを行うことで病気を予防する「予防医学」であることです。
日本と南インドのアーユルヴェーダの違い
日本のアーユルヴェーダは「マッサージ」としての認識が強いように見えます。
インターネットで検索をしてみても、オイル・アロマ・リンパのマッサージ店が結果に出てくることが多いです。
日本のサロンは優雅な気持ちにさせてくれたり、美を重きに置いていたり、自分へのご褒美的な側面もあるので女性にとっては嬉しいですね。
一方、南インドのアーユルヴェーダはマッサージよりも「医療」という考え方が強いことが特徴です。
世界各国から、南インドに「治療」を受けにアーユルヴェーダをしに来ている人がたくさんいます。
「食事による体質改善」などが主な治療方法で、マッサージはアーユルヴェーダの治療方法の一部です。
南インドのアーユルヴェーダマッサージとは
それでは、アーユルヴェーダ発祥の地、本場の南インドで受けられるアーユルヴェーダマッサージとはどのようなものでしょうか。
アーユルヴェーダのマッサージには、種類が大きく分けて次の3種類(3部位)があります。
・シローヴィヤンガ
・アヴィヤンガ
それぞれを解説していきましょう。
シロダーラ(シローダラ)とは?
インドでは「シロダーラ」または「シローダラ」と呼ばれます。
シロダーラは、約4リットルもの天然植物100%使用の温かいハーブオイルを、顔の額に上から垂らして浸透させていきます。
・頭皮へのトリートメント効果
・若白髪や抜け毛を防ぐ
など毛髪へのメリットはもちろん、脳のマッサージとも言われています。
リラックス効果が高く、休みなく働いて疲れた脳を休ませる効果があります。
額のチャクラ(第三の目・アジュニャチャクラ)に、ゆっくりとオイルを一定のスピードで流し、浸透圧をかけることで中枢神経をリラックスさせ、一種の瞑想状態をもたらすと言われています。
シローヴィヤンガとは?
シローヴィヤンガとは、頭皮を天然植物100%のハーブオイルでマッサージするトリートメントです。
アーユルヴェーダでは、頭(脳)は大切な臓器と考えます。
頭部にはたくさんのツボが存在するため、オイルでマッサージすることにより身体の各部位への刺激を促し、老廃物の排出などに効果があると言われています。
日本では、このシローヴィヤンガとシローダラの2つは別に考えて施術されることが多いですが、
インドでは、シローダラで頭に垂らしたオイルを使ってそのままシローヴィヤンガのマッサージといったように、この2つは一緒に行われることが多いです。
アヴィヤンガとは?
アヴィヤンガとは「オイルを塗布する処置」、つまり全身のオイルトリートメントです。
これも天然植物100%のハーブオイルを使って全身をマッサージします。
この全身マッサージによって身体と心に溜まって不調の原因となっている毒素を取り除くことを目的としています。
マッサージをしてくれる人によりますが、あなたの身体の疲れているところやマッサージが必要な場所を重点的にマッサージしてくれるでしょう。
一番、ふつうのマッサージに近いイメージです。
本場南インドでマッサージを体験した時の流れ
私は南インドに滞在した際にせっかくだと思い、おすすめのアーユルヴェーダの施設を知り合いに聞いて行ってみました。
受けたマッサージの内容は全身マッサージとシローダラです。
- ①着替え予約をしていた施設に行くと個室に通され、担当のマッサージ師が説明をしてくれました。
ロッカーのようなところに荷物と服を入れて、渡された紙のふんどし(VIO脱毛するときの紙のようなふんどし)をつけてベッドに横になれば準備は完了です。
上半身は隠しません。
- ②全身マッサージ天然100%のオイルを使って全身をマッサージ
- ③シローダラ
- ④頭のマッサージシローダラの垂れてくるオイルがなくなり、そのまま頭をマッサージ
- ⑤シャワー同室にあるシャワーでオイルを落とす
- ⑥着替え着替えて終了!
アーユルヴェーダの注意点
アーユルヴェーダのマッサージにはオイルを大量に使います。
マッサージの後にシャワーで洗い流しても完全に落ちるわけではないため、数日はテカテカです…。
オイルが合わない方は、顔に吹き出物が出たりすることが多々あります。
これは老廃物がマッサージによって出てきたためなのか、お肌に合わないのかはなかなか見分けづらいと思います。
敏感肌の方や吹き出物ができてしまうのが気になる方は、あまりおすすめできません。
ご自身がオイルに対して肌が反応するか否かを試すために、一度オイルをテストとして肌に少しつけてみるとよいかもしれません。
もちろん、このオイルをそのままマッサージに使っているわけではないのですが、ちょっとしたパッチテストのように試してみることができます。
少量では反応がなくても、マッサージ後に炎症を起こす人もいます。
オイルについては後述しております。
自宅でちょっぴりアーユルヴェーダ風マッサージ
アーユルヴェーダで使われるオイル
日本のエステ店では、ごま油(セサミオイル)やアーモンドオイルを使用することが多いです。
自宅でちょっぴりアーユルヴェーダ感のあるセルフマッサージを行うのであれば、
ごま油の中でも香りがほとんどなくサラッとした「白ごま油」が最適です。
普段の生活でも使えますし、価格も手ごろなのが嬉しいですね。
オリーブオイルやココナッツオイルもよいでしょう。オーガニックやエキストラバージンのものを選んでくださいね。
マッサージに使う前にはご自身の肌で少量試してから、ご自身の判断のもと行ってください。
まとめ
アーユルヴェーダの発祥の地・南インドでは、アーユルヴェーダは医療の一つとして扱われています。
西洋の医学との違いは、アーユルヴェーダは「予防医学」であるという点。
南インドのアーユルヴェーダの施設では医療的な感覚で、自身の身体をよりよくメンテナンスする治療やマッサージが行われます。
もし南インドに行く際には、ぜひ本場のマッサージを受けることをおすすめします!
もちろん現地に行かなくても、普段の生活の中にアーユルヴェーダの考え方を取り入れて、
心身ともにバランスの取れた健康的な生活を目指すのも素敵ですね。
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