ヨガのマントラとは?オームやシャンティ、チャンティングの違いと意味、日本語訳

ヨガマットの上で瞑想をしている男女2人 ヨガ哲学

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ヨガのクラスで出てくる「マントラ」とはいったい何でしょうか。

「シャンティ」とはいったい、どんな意味でしょうか?

 

ヨガのスタジオではレッスンの最初と最後に、インストラクターが「マントラを唱える」ことがあります。

「マントラ」、「オーム」、「シャンティ」、「チャンティング」の違いと意味、日本語訳など、ヨガでよく耳にする言葉を、ヨガ初心者にも分かりやすく説明します。

 

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代表的なマントラの意味と読み方から読む

マントラの効果から読む

 

マントラとは?

瞑想をする女性

「マントラ」とは、サンスクリットで、「文字」「言葉」「祈り・呪文」を意味します。

 

マントラの由来

「マントラ」の語源・由来は、サンスクリット語の2つの言葉から成り立っています。

「マン」は考えること、「トラ」は現象的世界の束縛やネガティヴな思考パターンから身を守ること、あるいは解放することを意味します。

――『スワミ・シヴァナンダの瞑想をきわめる』(産調出版)より

 

マントラの意味

サンスクリットで、「文字」「言葉」「祈り・呪文」を意味します。

また、ほとんどが、神様を讃える内容のものです。

インドでは古くから僧侶が精神統一の修行や神を讃えるために使っていました。

 

マントラを唱える目的・効果は?

森でマントラを唱える男女

マントラは、声に出すことで、「マントラを唱える」ということ以外の考えをなくし、瞑想へ繋がる効果が期待できると言われています。
瞑想への道具・方法です。

 

「マントラを唱える」という一つのことに集中することで、雑念が払い去られると考えられているのです。

 

また、私たち生命体には、心臓の鼓動など、心地いいと感じる波動があると言われています。

マントラによる音のバイブレーション(波動)を実際に口から発することで、その波動に共鳴し、全身に波動をめぐらせて、

チャクラ(身体にあると考えられる、エネルギーの通り道)の働きを活性化させることができるとも考えられています

 

代表的なマントラ

マントラは「呪文」とも呼ばれる言葉です。
神を讃えるものや、自然や自分自身に感謝をするものなど、種類が多くあります。

オーム(OM)とは

ヨガのインストラクターが、「オーム、オーム、オーム」と唱えているのを聞いたことがありませんか?

この「オーム(OM)」とは、マントラの代表的な一つです。

 

ヨーガ学派では、マントラを唱えることも、音声による修行法だと考えられており、様々なマントラが存在します。

その中でも最も崇高だと言われているのが「オーム」です。

ブラフマン(宇宙を支配する原理)の音のシンボルと言われています。

 

オームは、「a」「u」「m」の3つの音「ア」「ウ」「ン」から成り、3つの意識を表現しています。

「ア」が起きている状態

「ウ」が夢見ている状態

「ン」が深く眠っている状態

 

また、3つの音は時間の段階も意味します。

「ア」が誕生

「ウ」が維持

「ン」が破壊

それはまた、過去・現在・未来とも言われています。

 

つまり、オームは世界、この世や時間を超えた「全て」の象徴だと考えられているのです。

 

シャンティとは

「シャンティ、シャンティ、シャンティー」と、インストラクターが3回唱えているのも聞いたことがある人は多いのではないでしょうか。

 

ヨガのスタジオの名前などにもシャンティという言葉がついていることも多いですね。

 

「シャンティ」とは、サンスクリット語で「心の平安・平和」の意味です。

オーム を唱えた後や、チャンティングの後に3回唱えられることが多いものです。

 

3回唱える意味は、次の3つの平和を願っているためです。

1回目:自分自身
2回目:周囲の人
3回目:環境、世界の全ての人

 

代表的シャンティマントラ(癒しのマントラ)

シヴァナンダヨガで良く使われる癒しのマントラと言われる種類です。

Om Saha Navavatu, Saha Nau Bhunaktu
オーム サハナーヴァヴァトゥ サハナゥ ボナクトゥ

Saha Viryam Karavavahai
サハヴィーリヤン カラヴァーヴァヘイ

Tejasvinavadhitamastu Ma Vidvishavahai
テージャスウィナーヴァディタマストゥ マーヴィヴィシャーヴァヘイー

Om Shanti Shanti Shantih
オーム シャンティ シャンティ シャンティヒ

 

日本語訳

どうか、ブラフマンが私たち(先生と生徒)を守ってくれますように。

私たちが教えを理解し、吸収できる容量と賢さを養えますように。

学んだことが、輝きとなりますように。

そして私たちを智慧で満たし、先生と生徒が互いに誤解や争いをすることなく、

両者を別つものがありませんように。

穏やかに学ぶべきことを学び、平和に穏やかに、調和がもたらされますように。

 

 

チャンティングとは

旭日に向かってヨガをする女性

「チャンティング」とは、上で説明したマントラにメロディーをつけて歌うようにしたり、神々への賛歌を歌うようにして口に出して唱えるものです。

 

チャンティングは動詞のようなもので、「マントラをチャンティングする(歌を歌う)」というような使い方になります。

 

マントラのチャンティングにも多くの種類があり、ヨガの流派によっても様々な種類があります

 

インストラクターが何か唱えているけれど、何を言っているのか、その意味も分からないという方のために、サンスクリット語とその日本語約を紹介します。

 

代表的な始まりのチャンティング(アシュタンガヨガ)

Om
オーム

Vande Gurunam Charanaravinde
ヴァンデー グルーナーム チャラナーラヴィンデー

Sandarshita Svatma Sukava Bodhe
サンダルシッタ スワートマ スカーヴァーボーデー

Nih Sreyase Jangali Kayamane
ニッシューレーヤセー ジャーンガリー カーヤマーネー

Samsara Halahala Mohashantyai
サムサーラ ハラハーラ モーハ シャンティエ

Abahu Purushakaram
アーバーフ プルシャーカラン

Shankha Cakr Asi Dharinam
シャンカ チャクラ アシ ダハーリナム

Sahasra Sirasam Svetam
サハスラ シラサム シュウェータン

Pranamami Patanjalim
プラナマーミ パタンジャリム

Om
オーム

 

日本語訳

至高のグルよ、その蓮の花の御足にひれ伏して祈ります。

グルは純粋な存在に目覚める喜びを教え、密林の薬草医のごとく、

輪廻転生による迷いという毒を消してくださいます。

アディセサ( 白蛇アナンタ )の化身たるパタンジャリよ。

千の輝く頭を持ち、手には分別の剣、火の輪、ほら貝を持つ、その御前に拝みます。

 

体表的な終わりのチャンティング(アシュタンガヨガ)

<読み方と発音>

Om
オーム

swasthi-praja-bhyah pari-pala yantam
スワスティ プラジャービアハ パリ パーラ ヤンタン

nya-yena margena mahim mahishah
ニャイェーナ マールゲーナ マヒン マヒーシャーハ

go-brahmane-bhyah  shubamastu nityam
ゴー ブラフマネー ビャハ  シュバマストゥ ニティヤン

lokah samasthah  sukhino bhavanthu
ローカーハ サマスターハ  スキノー  バヴァントゥ

Om Shantih Shantih Shantih
オーム シャーンティ シャーンティ シャーンティヒ

日本語訳と意味

子どもたち、子孫の繁栄を導きお守りください。

法と正義の道によって、為政者はこの世をお治めください。

牛や僧侶らなどの聖なる者に永遠に徳がありますように。

世界のすべてのものに幸福が訪れますように。

オーム シャーンティ

 

【参考】
アシュタンガヨガとは?ポーズの内容やチャンティング

シヴァナンダヨガとは?12のポーズや太陽礼拝・マントラ

 

※その他にも祝いの日に唱えるマントラなど、種類はたくさんあります。

Youtubeや有名な歌手などもマントラを歌として歌っていたりします。

 

マントラは聞いているだけでOK

ヨガのレッスンで座って合掌する生徒たち

ヨガのレッスンで、マントラは一緒に声に出して唱えなければならないのでしょうか?

「インストラクターがマントラを唱えだすと、他の生徒も一緒に唱えだして戸惑った。」という話をよく聞きます。

 

マントラを何度も聞いて覚えてしまったから、ついつられて口に出るようになった方は一緒に歌っても構いません。
もちろん、黙って聞いていても構いません。

 

ヨガのレッスンの最初と最後に、感謝の気持ちを込めて唱えるものですから、決まりはないのです。

 

ヨガを練習していくと、よく聞くようになる言葉などが増えてくると思います。
どんな意味があるのか、ちょっと知っておくだけでも、何となくヨガに対する練習の意欲が変わりそうですね。

 

ヨガの哲学について知りたいと思ったら、まずは「ヨガスートラ」を読んでみるのがおすすめです。

ヨガスートラは、ヨガを広めたパタンジャリ氏が編成した「ヨガの経典」です。

もちろん原文はサンスクリット語で、日本語訳もありますが、古典すぎてなかなか理解が大変です。

 

初心者の方には、「やさしく学ぶヨガスートラ」がとっても理解がしやすく、私はこれを最初に読みました。

ヨガについて全く知らない人でも、ヨガの考え方などが解説してあります。

ぜひ興味があったら見てみてくださいね。

 

 

 

 

 


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