ヨガの戦士のポーズ(英雄のポーズ)の由来を紹介しています。
ヨガのポーズはとても多くありますが、神話に基づく名前の由来や、歴史を知ることで、ヨガの哲学などについても学ぶことができます。
ポーズの形が動物に似ているため名付けられることも多いヨガのポーズ名ですが、代表的なポーズである「戦士のポーズ/英雄のポーズ」は、神話に由来するポーズです。
目次
戦士のポーズ(ウォーリアポーズ/ヴィラバドラーサナ)とは
ヨガの戦士のポーズは、英語でWarrior Pose(ウォーリアポーズ)、サンスクリット語でヴィラヴァドラーサナと呼ばれます。
英雄のポーズと呼ばれることもあり、勇敢でたくましいダイナミックなポーズです。
どの呼び方も非常に有名で一般的になるほど、ヨガの基本のポーズです。
初心者でも練習しやすく、1~3までのバリエーションがあります。
戦士のポーズ名前の由来
戦士のポーズは、ポーズの形からではなく、神話に基づいてつけられた名前です。
戦士のポーズはなんと、シヴァの髪の毛から作った戦士に由来しています。
由来となった神話のストーリー
ヨガの祖とされるシヴァ神は、彼の最初の妻「サティ」に出会います。
二人は恋に落ちましたが、サティの父親(ダクシャ仙)は二人の結婚に反対します。
そしてサティが別の男性を見つけられるように、たくさんの男性を招いてパーティーを開催します。
このパーティーにシヴァは招待されませんでした。
それに怒ったサティは、怒りのあまり炎となり、燃えてしまいます。
悲しんだシヴァは、愛するサティへの悲しみと、彼女を死に追いやったサティの父への怒りで、髪の毛で兵士を作り、サティの父に敵を討ちます。
この髪の毛の兵士が、戦士のポーズ1~3です。
愛する妻のために戦う戦士のような雄大なポーズなのです。
その後のストーリー
このシヴァの化身である戦士によって、サティの父親は死んでしまいます。
しかし、その後になんと、サティは生き返ってしまいます。
生き返ってから自分の父親が死んだことに悲しみます。
その悲しむ姿を見たシヴァは、サティの父親を生き返らせますが、頭が見つからずに山羊の頭を代わりにつけたと言われています。
神話ですので、なかなか理解できない部分も多いですが、、、ポーズの由来となったストーリーです。
戦士のポーズ1(ウォーリアポーズ/ヴィラヴァドラーサナ1)
戦士のポーズ1の効果
戦士のポーズ1は、下半身の強化やふくらはぎのストレッチ効果が期待できます。
やり方の動画
戦士のポーズ1は、ハイランジのポーズとも似ています。
しかし、ハイランジのポーズは後ろの脚は踵を上げて、腿裏でもしっかりと体重をささえます。
後ろ足のつま先の向きは正面です。
一方、戦士のポーズ1は、後ろ足の踵はできるだけマットにつけて、つま先の向きは30度程外側に向けます。
できない場合のポイント
写真のように背中は剃りすぎなくても構いません。
骨盤の向きは左右を正面に向けて、後ろ足の踵は浮いて構いません。
左右の足の幅を横に広く広げると、ポーズが取りやすくなります。
戦士のポーズ2(ウォーリアポーズ/ヴィラヴァドラーサナ2)
戦士のポーズ2効果
下半身の強化や、骨盤の歪みを改善し、体幹を鍛えることができると言われています。
やり方の動画
骨盤の向きは、マットの長い方に向けます。
後ろに引いている脚の方の骨盤が、前を向きやすいので注意です。
できない場合のコツ
脚の幅を大きく開くと、踏み込みやすくなります。
腰が剃らないように、尾骨を床に見せるように、お尻の下に直しこみましょう。
両腕を上げたときに肩に力が入りすぎないように、肩甲骨はお尻の方に滑り下ろします。
詳しいやり方はこちら↓
戦士のポーズ3(ウォーリアポーズ/ヴィラヴァドラーサナ3)
戦士のポーズ3の効果
戦士のポーズ3は、片足で立ってバランスを取るため、全身のバランス感覚、体幹強化などの効果があります。
さらに脚を後ろに挙げてマットと並行に保つために、身体の背面の強さも備わります。
やり方の動画
できない場合のコツ
片足でバランスが取りにくい場合は、軸足の膝は少し曲げても構いません。
手は前に伸ばしても体側でもどちらでもよいです。
後ろに伸ばしているつま先の向きは床にして、左右の骨盤の向きが床に並行になるように気を付けます。
バランスがどうしても取れない場合は、手は地面や壁を軽く触っていても構いません。
名前の由来を知ると、よりポーズの理解が深まる
それぞれのヨガのポーズには、由来があります。
形が動物に似ていることが理由のものも多いですが、ヨガの神話に基づくものは、歴史背景を知ることで、ポーズの構え方や考え方が少し変わってくるでしょう。
たとえば、今回紹介した戦士のポーズは、怒りと悲しみに満ちたシヴァから生まれた戦士です。
仇を打つために勇敢な姿であるはずです。
両足は大きく開き、堂々としたポーズで構えてみましょう。
ヨガはポーズのやり方だけ練習するのではなく、哲学や歴史を学ぶことで、ポーズも深まります。
ぜひヨガをより深く学んでみたいと思ったら、ポーズの由来も調べてみてくださいね!
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