インドの6派哲学とは、別名「インド哲学」とも呼ばれ、バラモン教の聖典ヴェーダに収録されている「ウパニシャッド」を基に発展した6つの学派です。
中でもサーンキヤ学派とヨーガ学派は、ヨガを勉強する際に知っておきたい知識です。
難しく理解できないものも多いため、ここでは簡単に6派哲学について解説します。
インドの6派哲学とは?
6派哲学とは、バラモン教の聖典ヴェーダに収録されている「ウパニシャッド」を基に発展した6つの学派です。
6つの学派は以下です。
- a:サーンキヤ学派
- a:ヨーガ学派
- b:ヴェーダーンタ学派
- b:ミーマンサー学派
- c:ニヤーヤ学派
- c:ヴァイシェーシカ学派
a,b,cはそれぞれ「姉妹学派」と呼ばれます。
6派哲学の内容
6つの学派の内容はそれぞれ、自然や世界を理解しようとするものです。
学派 |
内容 |
サーンキヤ学派 | 精神原理・非精神原理の二元論 |
ヨーガ学派 | 身心の訓練で解脱を目指す |
ヴェーダーンタ学派 | 宇宙原理との一体化を説く神秘主義 (ヨガの真髄を知ることができる) |
ミーマーンサー学派 | 祭祀の解釈 |
ニヤーヤ学派 | 論理学 |
ヴァイシェーシカ学派 | 自然哲学 |
聖典ヴェーダとは?
聖典ヴェーダは、6哲学の源になったものです。
紀元前1000年頃から紀元前500年頃にかけてインドで編纂された一連の宗教文書の総称です。
バラモン教(インド発祥の宗教全て)の聖典とされ、その後派生した多くの宗教に多大な影響を与えています。
ヴェーダは、分野として以下の4部に分類され、特に最後の「ウパニシャッド」が、ヨガ哲学に大きな影響を与え、ヨガ哲学の入門とも言われています。
サンヒター(本集)
中心的な部分で、マントラ(讃歌、歌詞、祭詞、呪詞)により構成される。
ブラーフマナ(祭儀書、梵書)
紀元前800年頃を中心に成立。散文形式で書かれている。祭式の手順や神学的意味を説明。
アーラニヤカ(森林書)
人里離れた森林で語られる秘技。祭式の説明と哲学的な説明。内容としてブラーフマナとウパニシャッドの中間的な位置。
最新層は最古のウパニシャッドの散文につながる。
ウパニシャッド(奥義書)
哲学的な部分。インド哲学の源流でもある。
ヨガインストラクターにとっては、「ヨガの真髄」を改めて知る機会になる。
宇宙の根源であるブラフマン(梵)と人間の本質であるアートマン(我)とが同一であることを認識すること(梵我一如)が真理を理解することという考えです。
まとめ
インドの6派哲学とは、バラモン教の聖典ヴェーダに収録されている「ウパニシャッド」を基に発展した6つの学派です。
内容はそれぞれ、自然や世界を理解し、”自分”とは何かを理解しようとするものです。
ヴェーダは、6哲学の源になった聖典です。
特にヴェーダの中の「ウパニシャッド」では、「自分と外界を2つにわけ、これが一つになることが自分の理解だ」という哲学で、ヨガ哲学に大きな影響を与えています。
コメント