フランキンセンスのアロマは、乳香(にゅうこう)とも呼ばれ、呼吸器の不調改善や美肌効果で知られ、「精油の王様」とも呼ばれるオイルです。
さっぱりとした香りで、他のエッセンシャルオイルとの相性もよくブレンドがしやすいのが特徴です。
キリストやエジプトにまつわるスピリチュアルな伝えなどもあり、女性にも人気です。
フランキンセンスの効果・効能や、相性の良いブレンド、おすすめの使い方などを紹介します。
フランキンセンスとは
フランキンセンスは、日本語で乳香(にゅうこう)、別名オリバナムとも呼ばれます。
アロマオイルのフランキンセンスは、3−7mのフランキンセンスの木を傷つけるとできる樹脂を蒸留させたものです。
エチオピアやイランなどの乾燥地帯が原産で、日本で乳香と呼ばれるのは、樹脂が白いことに由来しています。
木の爽やかな香りが特徴で、香水やお香にも使われます。
項目 | 特徴 |
名前 | フランキンセンス、乳香、オリバナム、薫陸香、Frankincense Boswellia carterii(学名) |
科名・属名 | カンラン科 |
抽出部位 | 樹脂 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
香りの特徴 | 木の爽やかさ、スパイシー、さっぱり |
香りの持続性・揮発速度 | ベースノート(6時間以上) |
効果 | 抗うつ、集中力アップ、リフレッシュ効果など |
禁忌 | 肌への直接の利用 |
相性の良いブレンド | 柑橘系(レモンやライム)・フローラル系(ローズなど) |
・揮発速度が早く、最初の印象となる「トップノート」
・中間の速度で香り、ブレンドした時の中心の香り「ミドルノート」
・揮発速度が遅く、余韻のある香りとなる「ベースノート」
の3つに分けられます。
キリストとの関係
フランキンセンスは、旧約聖書によると、キリストが誕生したときにプレゼントされたものとして知られています。
キリストの誕生祝いに3人の賢者がそれぞれ「ミルラ」と「黄金」、「フランキンセンス」を差し出しました。
ミルラは、カンラン科の植物からとれる樹脂で、「偉大な医師の証」や、「清らかな肉体」を象徴します。
古代エジプトでは、ミイラの防腐剤としても使われました。
黄金は、「偉大な商人」を意味します。
フランキンセンスは「偉大な預言者の証」で、神への礼拝を意味するとされました。
3つの中からキリストが選んだのはフランキンセンスだったと言われています。
他にも聖書の中にフランキンセンスは20回以上も登場します。
古代エジプトでは「神と繋がる」象徴とされて、宗教儀式にも使われ、古くから神聖でスピリチュアルなものとして扱われていました。
フランキンセンスの効果・効能
- 鎮痛作用
- 瞑想、集中効果
- 抗うつ
- 生理痛やPMSの緩和
- 呼吸器系の不調改善
- リフレッシュ効果
身体への効果
フランキンセンスの香りは、呼吸器系と肌への効能が主に知られています。
呼吸を深め、気管支の疾患の緩和などが期待できると言われています。
自律神経の乱れを整える効果も期待できるため、更年期の不調、ホルモンバランスが関係する生理痛やPMSなどの症状にも効果があるとされています。
中医薬・漢方薬では乳香は、筋肉の痙攣や鎮痛のために食べることでも知られています。
B-カリオフィレンは、イランイラン、フランキンセンスやマジョーラムの精油に含まれる香り成分としてアロマテラピーにも利用されており、更年期障害やマタニティブルー、PMSと呼ばれる月経前症候群などホルモンのバランスに関係がある症状に効果があるとされている。
引用:愛国学園大学人間文化研究記要 第15号 アロマテラピーに関する研究 第二報 重要な精油10種類の成分と作用について
肌への効果
アンチエイジング効果として、肌のシミシワ予防にも効果が期待できます。
アロマセラピーだけでなく、フランキンセンスのアロマを使った石鹸や化粧品も多く販売されています。
フランキンセンスの香りは瞑想を助ける鎮静作用には、不安、強迫観念、緊張、抑うつなどの状態を和らげる効果がある。抗菌作用は呼吸器系の感染症に効果があり、また収斂作用や皮膚細胞促進作用は、しわやたるみの予防や回復に有効である。
引用:愛国学園大学人間文化研究記要 第15号 アロマテラピーに関する研究 第二報 重要な精油10種類の成分と作用について
精神的効果
スッキリとした香りが特徴的なため、リフレッシュ効果が高いとされています。
さらに、集中力のアップにより瞑想にも繋がると言われ、ヨガなどにも「スピリチュアルな香り」として取り入れられています。
イライラを抑え、気持ちの高まりを抑える効果があるため、安眠にも効果があると言われています。
フランキンセンスアロマの禁忌
一般的にアロマオイルは刺激が強いため、肌への直接の使用は禁忌だと言われています。
アンチエイジング効果があると言われているオイルですが、肌へ利用したい場合は、直接の使用は避け、既に刺激がないように加工されたコスメなどを選ぶようにしましょう。
相性の良いブレンドと使い方
フランキンセンスのアロマは、さっぱりとしたスパイシーな香りのため、同じようにスッキリ&スイートさがあるオレンジなどの柑橘系とのブレンドがおすすめです。
また、ローズなどの、フローラル系の甘い香りに、少しフランキンセンスをブレンドすることで、爽やかさがプラスされます。
フランキンセンスは香りが長持ちする「ベースノート」と呼ばれるタイプの香りのため、香りがすぐに消えてしまうアロマと混ぜて使うといいでしょう。
おすすめの使い方
フランキンセンスのアロマは、呼吸器の不調を改善や、シミ・シワに対するスキンケア効果があると言われているため、蒸気浴(芳香浴)として使うのがおすすめです。
アロマ芳香浴のやり方
・お湯:マグカップまたは桶(洗面器)半分程度
・フランキンセンスアロマオイル:2,3滴程度
- STEP1お湯を沸かすお湯を沸かして桶(洗面器)またはマグカップに注ぐ。
- STEP2オイルを数滴垂らす2.3滴のオイルをお湯に加えて蒸気を鼻から吸い込む。
アロマは少しずつから加えます。
刺激が強い可能性があるため、呼吸は急に大きく吸い込まないように気をつけましょう。
おすすめ商品
フランキンセンスのアロマオイルは、エッセンシャルオイル専門店だけでなく、無印良品などのホームセンターなどでも購入ができます。
NEAL’S YARD REMEDIES
NEAL’S YARD REMEDIES(ニールズヤードレメディーズ)は、イギリスのオーガニック薬局から始まった、アロマオイルの老舗ブランドです、
最も上質とされる希少なオマーン産フランキンセンスを使用しています。
フランキンセンスのオイルが配合された化粧水や美容液などのスキンケア商品なども豊富です。
サンダルウッドの保湿化粧水はベストセラーとして人気です。
生活の木
エッセンシャルオイルの老舗「生活の木」は、ハーブとアロマテラピーの専門店で、女性に人気です。
まとめ
項目 | 特徴 |
名前 | フランキンセンス、乳香、オリバナム、薫陸香、Frankincense Boswellia carterii(学名) |
科名・属名 | カンラン科 |
抽出部位 | 樹脂 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法 |
香りの特徴 | 木の爽やかさ、スパイシー、さっぱり |
香りの持続性・揮発速度 | ベースノート(6時間以上) |
効果 | 抗うつ、集中力アップ、リフレッシュ効果など |
禁忌 | 肌への直接の利用 |
相性の良いブレンド | 柑橘系(レモンやライム)・フローラル系(ローズなど) |
フランキンセンスのアロマオイルは、ディフューザーや芳香剤として利用するだけでなく、スキンケア用としても効果が期待できます。
お香や香水にも使われる爽やかな香りは、男性のいる部屋でも使いやすいでしょう。
他のアロマとの相性もブレンドしやすいため、初心者にもおすすめのアロマです。
鎮痛作用やリラックス、瞑想などのスピリチュアルな効果まで幅広いため「アロマの王様」と呼ばれるフランキンセンスをぜひ試してみてくださいね。
よくある質問
コメント