ベルガモットは、イタリア原産のオレンジの仲間です。
一般的に食用には使われませんが、香りがよく、紅茶やお酒の香料や香水にも使われます。
消化器官の働きの促進やリフレッシュ効果が期待できますが、「光毒性」という光に反応する性質もあります。
「ベルガモット」の効果や、おすすめのブレンドや使い方と注意点を紹介します。
ベルガモットとは
項目 | 特徴 |
名前 | ベルガモット、Bergamot、Citrus bergamia(学名) |
科名・属名 | ミカン科 |
抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法、圧搾法 |
香りの特徴 | グリーンと柑橘の香り |
香りの持続性・揮発速度 | トップノート(20分程度) |
効果 | リラックス・リフレッシュ・抗菌・消化促進・食欲増進 |
禁忌 | 肌への直接の使用 |
相性の良いブレンド | 柑橘系・フローラル系のラベンダーやイランイラン、樹木系など全般 |
ほとんどの柑橘系のエッセンシャルオイルは、食用(ジュースなど)に使われた実の皮から採取されます。
そのため、オレンジやシトラスなどのオイル用の皮は比較的簡単に手に入りますが、ベルガモットは食用にはされないため、希少と言われています。
原産国のイタリアでは薬として使われ、ナポレオンの時代には香水に使われました。
実の大きさはレモンくらいで、皮は緑で熟すと黄色がかっていきます。
・揮発速度が早く、最初の印象となる「トップノート」
・中間の速度で香り、ブレンドした時の中心の香り「ミドルノート」
・揮発速度が遅く、余韻のある香りとなる「ベースノート」
の3つに分けられます。
香りの特徴
ベルガモットは、柑橘系のさっぱりとした香りとオレンジの甘い香りがみずみずしくフレッシュな香りです。
オレンジの香りよりも植物のグリーンの香りが強く、甘さが控えられてスッキリした香りです。
複数のアロマをブレンドすると、一番最初に香ってくる「トップコート」の役割を果たします。
ベルガモットは、フレーバー紅茶の「アールグレイ」の香りに使われます。
エッセンシャルオイルを嗅ぐと紅茶を連想する方が多いかもしれません。
他にもリキュールなどのお酒の香り付けや香水などにも使われる、万人に好かれる香りです。
また、通常エッセンシャルオイルは、水蒸気蒸留法という熱を加えた方法を使いますが、ベルガモットは、原料にそのまま圧力をかけて、油をしぼり取る方法(圧搾法抽出)が用いられます。
そのため、フレッシュな香りを抽出することができると言われています。
ベルガモットの効果・効能
- 抗菌作用
- 食欲増進
- 消化促進
ベルガモットは、さっぱりとした香りで、食欲増進や消化機能の働きを助けると言われています。
直接食用にはされませんが、紅茶をはじめ、食品の香り付けに多く用いられています。
また、他の柑橘系のアロマオイル同様に、リラックス効果や抗鬱、リフレッシュ効果が期待できます。
前向きな気持ちになりやすく、憂鬱な天候の日などのフレグランスにおすすめです。
さらに抗菌作用による免疫アップ効果も期待できる研究結果も発表されています。
コルチゾール濃度については,ベルガモット「弱」試行,ベルガモット「強」試行,レモン「弱」試行において有意に低下することが確認された。また,いずれの試行においても心理状態は有意な改善を示し,特にレモン精油の香り刺激は総合的な気分状態を改善することが明らかとなった。したがって,ベルガモット精油は免疫機能とストレスホルモンに有益な効果を示し,総合的な気分状態の改善にはレモン精油が有効であることが示唆された。
ベルガモットに副作用や禁忌はある?
ベルガモットは、紫外線に当たると、皮膚にダメージを与える「光毒性」があるオイルです。
「ベルガプテン」という成分を含んでいるためで、肌に塗ったまま紫外線に浴びると、炎症・シミなどになる可能性があると言われています。
肌につける手作りの化粧品にベルガモットを使用する際は、光毒性成分カットタイプのベルガモット精油や、規定の分量以下を使うようにしましょう。
また、一般的に柑橘系のアロマオイルは刺激が強いため、敏感肌の方などは肌やアロマバスへの使用は控える方が良いでしょう。
ベルガモット油はオーデコロン,香水,石けんなどの化粧品の添加着香料として用いられているが,本品を皮膚に塗布した後,日光や紫外線を照射すると炎症(光化学的皮膚炎)を引き起すことが知られている。
ー中略ー
ベルガプテンに関するアメリカのFDA規制は, 「①香料製造に用いるすべての精油中のベルガプテン含量が10ppm以下の場合には,製品の調合の際の精油の使用量は規制しない。 ②香料製造のある原材料中のベルガモット油の濃度が10ppm以下の場合は,当該原料の最終製品中に含まれる比率については規制しない。 ③天然 のベルガモット油を使用した場合には,最終製品中のベルガモット油含量は100ppm以下とする。天然ベルガモット油のベルガプテン含量は0.3~0.5%である」
引用:ベルガモット油並びに本品含有化粧品よりの光化学的皮膚炎惹起物質ベルガプテンの選択的抽出・定量法について
おすすめのブレンドと使い方
ベルガモットの香りは爽やかで癖がないため、どんなアロマとも相性がよくブレンドできます。
柑橘系の香りは、ブレンドすると最初に香って印象付けを行い、20分程度で香りが消える「トップノート」です。
そのため、ブレンドする際は香りに深みが出て、さらに変化を時間が経つにつれて楽しめるよう「ミドルノート」や「ベースノート」などの長持ちする香りと合わせるのがおすすめです。
イランイランなどの甘い香りとブレンドすると、さっぱりとした印象を加えることができます。
簡単!ルームスプレーの作り方
ベルガモットは、爽やかな香りで抗菌作用もあるため、ルームフレグランスとしてもおすすめです。
カーテンなどにスプレーすると爽やかな室内の香りを楽しめます。
・水:10ml
・エタノール:5ml
・ベルガモットアロマ:5滴程度
・スプレー入れ(100均などにある旅行用のセット)
- STEP1水を入れるスプレー容器の中に水を入れます。
- STEP2材料を混ぜる材料を全て入れてよく混ぜます。
- STEP3出来上がり使うときは毎回、よく振ってから使います。
数日で使えるだけの分量がおすすめです。
作り方はとても簡単なのでぜひ一度試してみてくださいね。
ベルガモットの香りはパッと広がって消えてしまうため、少量ずつ使う分だけ作るようにしましょう。
おすすめ商品
アロマオイルを取り扱うブランドは多くあり、香りや値段が若干異なります。
生活の木
生活の木のベルガモットは、フロクマリンフリーという、光毒性のないアロマがあるため、コスメ作りに使いたい場合も安心です。
NEAL’S YARD REMEDIES
NEAL’S YARD REMEDIES(ニールズヤードレメディーズ)は、コスメも豊富にあるため、まずはコスメで香りを試してみたいという方にもおすすめです。
ハンドソープやハンドクリームは、重たすぎずさっぱりと使えます。
通常のエッセンシャルオイルは値段は5mlで2,100円で少量から試せます。
無印良品
無印良品のはディフューザーなども安く、アロマ初心者に手に取りやすい値段です。
まとめ
項目 | 特徴 |
名前 | ベルガモット、Bergamot、Citrus bergamia(学名) |
科名・属名 | ミカン科 |
抽出部位 | 果皮 |
抽出方法 | 水蒸気蒸留法、圧搾法 |
香りの特徴 | グリーンと柑橘の香り |
香りの持続性・揮発速度 | トップノート(20分程度) |
効果 | リラックス・リフレッシュ・抗菌・消化促進・食欲増進 |
禁忌 | 肌への直接の使用 |
相性の良いブレンド | 柑橘系・フローラル系のラベンダーやイランイラン、樹木系など全般 |
ベルガモットのアロマは、オレンジとレモンの中間のような甘く爽やかな香りが特徴です。
香水や紅茶、お酒などの香り付けにも使われる、自然に近い香りが人気です。
消化器官の活性化をはじめ、リフレッシュ効果も強いため、仕事や勉強中にアロマディフューザーやスプレーで使うのがおすすめです。
組み合わせもしやすいため、アロマ初心者にも人気です。
よくある質問
直接肌への利用を避けるか、コスメに利用する場合は、光毒性成分カットタイプの精油を選びましょう。
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