【アメリカ起業ブログ】アメリカで起業する方法と手順~ビザ、法手続き、会社形態、登記の流れ~

【アメリカ起業ブログ】アメリカで起業する方法と手順~ビザ、法手続き、会社形態、登記の流れ~

アメリカで起業をする方法は、難しくはありません。

 

グーグルやアップルなどのスタートアップ、ベンチャー企業がアメリカは大きなビジネスの柱となって成功しているため、今もベンチャー企業のサポートが充実しているからです。

 

日本で起業するのももちろんですが、将来的にグローバルな企業、ビジネスにしたいのであれば、

アメリカで起業することも選択肢の一つです。

 

 

アメリカで起業するためには、

・どのような方法や手続きがあるのか、
・どんな手順で行えばいいのか、
・かかる費用はいくらか

 

自身の経験をもとに紹介します。

 

 

アメリカで起業する方法と全体的な手続きの流れ

まずは、アメリカで起業をする際に発生する手続き、チェック事項などの流れを大まかに説明します。

 

 

起業と会社登記の大まかな流れ
1.あなたのビザの種類をチェック

2. 会社の形態を何にするか決める

3.会社の登記場所を決める

4.国と州に会社の登記手続き(オンライン)

5.IRS(衆国内国歳入庁/アメリカ国税庁)に報告

6.会社の銀行口座を開設

 

詳しい作業内容は、以下で説明しますので参考にしてください。

 

1、起業できるビザを持っているか(取得できるか)チェック

アメリカで日本人が起業する際、あなたがアメリカで起業できるビザを持っているのか(今後取れるのか)が、重要なポイントです。

日本人がアメリカで起業できる可能性のあるビザは以下です。

 

①H1Bビザ(専門職)

米国の企業に「専門職」として就職する場合。

 

 

②E2ビザ(投資家)

日本人が相当額(5,000万程度が目安)を米国の会社に投資し、

50パーセント以上を申請者本人が保有していて、その会社のマネージメントをする場合。

 

 

③Lビザ(関連企業間転勤)

日本企業の米国の関連会社に出向転勤する場合。

 

 

④Oビザ(スポーツ・芸能・科学)

芸術科や学者など一芸に秀でている場合。

 

 

⑤永住権、グリーンカード

アメリカ国民と結婚するなどした場合に取得する永住権。
最も自由度が高い。

 

 

アメリカのビザの種類については、こちらにも詳しくまとめているので、参考にしてください。

もしあなたが持っているビザがJ1ビザ(インターンシップビザ)であれば、共同経営者に、他のビザを持っている人を仲間にするといいでしょう。

 

 

 

2、会社の形態を何にするか決める

 

アメリカには、日本同様に会社の形態として「有限会社」「無限会社」などがあります。

しかし、この有限無限の法規制の範囲は、日本と異なりますので、必ずチェックをしましょう。

 

アメリカの有限会社と無限会社の違い

 

アメリカの有限会社とは、「会社の構成員であるあなたの責任に限りが有る」という意味です。

 

もしも会社が負債を追って倒産した場、その負債への責任には限りがあるため、あなたの個人の資産には影響は及びません。

会社の資産が全てなくなりますが、あなた個人の資産はなくなりません。

 

例えば会社の名義で社用車を1台、あなた個人の名義でプライベートの車を1台所有していた場合、会社がもしも倒産して借金を返済しなければならない場合、社用車は資産と見なされて没収される恐れがあります。

しかしあなたのプライベートの車は、あなた個人の資産なので、強制的に没収にはならないという風に考えていただけると分かりやすいでしょう。

※会社としての借金が発生した場合は返済のために、社長などは個人の車を売却する人がいる場合も考えられます。

 

 

一方無限責任だと、「会社の構成員であるあなたの責任に限りが無い」ため、会社の負債は、あなたの個人的な資産である家や車を売ってでも、賠償しなけらばなりません

 

 

必ず起業の際は、「有限会社」を設立してください。

 

 

アメリカの会社の形態の種類と違い

 

アメリカの会社の形態としては以下の種類がありあります。

個人でベンチャー企業として立ち上げるなら、③の LLC(リミテッド ライアビリティー カンパニー)が最もおすすめです。

たいていのアメリカの個人経営起業はLLCです。

 

 

① Corp.(シーコーポレーション)

法律で定められた手続きを済ませ、法人格が与えられた企業で、一番一般的な企業に使われる形態です。

一般的には「シーコーポレーション」と呼ばれます。

アメリカ非居住者であっても株主や取締役になることができます。

会社名義での取引や財産取得を認められます。

また、法人格は構成員と別者として構成員とは切り離して考えられます

構成員は有限責任である意味を含みます。

 

会社は事業利益を法人所得として申告し、株主への配当金はさらに個人所得として申告する、いわゆる二重課税となっています。

 

 

②S Corporations(エスコーポレーション)

①のCorporationsの一種ですが、このSコーポレーションにすることで、二重課税となっていた部分を排除できます。

つまり、一般の法人課税が免除されます。

しかし、Sコーポレーションにするには、株主はアメリカ居住のアメリカ人であるという規制があります。

そのため、アメリカに住んでいない、または日本人がこの S Corporationを起業することは不可能です。

 

 

③ LLC(リミテッド ライアビリティー カンパニー)

構成員が有限責任である事業組織。

また、会社としての永続性・有限責任を維持しながら連邦法人税を回避することができます。

つまり、Cコーポレーションで二重課税になっていた部分を回避できます。

 

個人でアメリカで起業をするのであれば、有限責任で最もリスクが少なく、二重課税も回避できるため、もっともおすすめです。

 

 

④Partnership(パートナーシップ)

経営・利益分配に参加する権利を共有しあう組合員間で合意がなされることによって、形成されます。

各組合員は事業から発生する全債務を個人的に保証する無限責任を負います

事業から発生する利益は個人所得として税務申告を行います。

 

 

あなたが持っているビザなどによって、どの形態の会社が有利なのか、十分に検討して、リスクがないように選びましょう。

 

 

3、どこで会社を登記するか決める(会社の住所を決める)

アメリカで起業をする際、本社住所をどこに置くかはとても重要です。

 

面積の広い広大なアメリカでは、州によって法律も税金も違います。

登記をした州の法律に沿って、全ての手続き、税額を払っていくため、登記場所はよく考えましょう。

税率の低い州に登記する人も多いですが、基本的には税額が高くない限りは、色々な手続きの手間を考えると、ご自身の住まれている場所が一番効率的です。

 

 

4、国、州に会社の登記手続きをする

どこの州で会社の登記をするかを決めたら、各州庁のホームページに行って手続きをします。
これはオンラインでもできますし、州によっては記入用紙をダウンロードして郵送します。

 

記入内容は

・会社名、
・メンバー
・資本金
・住所
・事業形態
・事業内容

などです。

 

手続きが修了すると、州から連絡が届きます。
これらの一連の流れと手続きの仕方は、$100程度でオンラインで代行サービスにたのめます。

安くプロが代行してくれるので、不安な方は代行を頼んでみましょう。

実際に私が代行をお願いしたおすすめのサイトもまとめていますので参考にしてください。

 

 

 

5、IRS(衆国内国歳入庁/アメリカ国税庁)に報告

アメリカで会社の登記作業が修了したら、すぐにIRS(衆国内国歳入庁)に報告をしなければなりません。

税金を支払う必要があるからです。

 

IRSとは、日本の国税庁のようなものです。

 

個人で税金を払っていても、会社は別組織として個人と切り離して考えられますので、会社という存在がある限り、税金が発生します。

 

アメリカでは、SSN(Social security number)という日本のマイナンバーのようなものがあります。

その企業版の番号(EINEmployer Identification Number)を取得し、報告します。

税金は法人の場合は年に4回支払いのタイミングがあります。

 

二重課税を防ぐためや、個人でもきちんと税金を払っていることを証明するために、会社設立の際の個人情報の一つとして、個のSSNはよく聞かれるものです(日本のマイナンバーのようなもの)。

SSNの取得は、起業の有無にかかわらず、アメリカで一番最初にすべきものの一つです。

申請がまだの方はこちらをチェックしてください。

 

 

 

6、会社の銀行口座の開設

アメリカで会社を設立し、州にも届け出を出してIRSから税金納付番号(EIN)を取得したら、会社の専用の銀行口座を開いておきましょう。

税の支払いや今後発生する様々なお金周りの管理ができます。

 

銀行口座にはビジネスアカウントという種類がありますので、それを開きに、銀行窓口に行きます。
銀行口座はどこの銀行で開くかは、その手数料などを比較しましょう。

 

バンカーにビジネスアカウントを開設したいと伝えれば、手続きをしてくれます。

 

口座開設に必要なもの
・個人ID(運転免許やビザ、パスポート)、 ・会社の登記承認の紙、EINの情報、 ・自分のSSN

 

 

例えば、経営者が共同経営で2名の場合は、キャッシュカードも最初に2人分作ってくれます。

共同経営者がいるなら一緒に銀行には行きましょう。

完全に共同経営の場合は、二人のSSNなどが必要になる場合があります。

 

 

アメリカ起業の際に必要な費用

アメリカでは企業の際、資本金は0円($0)で可能です。

 

日本も現在、資本金1円で可能ですね。

起業は、弁護士に頼んで行う人も多いですが、アメリカは自分でも簡単にできます

起業の初期費用として必要な金額は以下です。

 

州への登記手続き費用(Filling Fee) $70
EIN取得費用 $60
登録手続き委託費用 $100
ビジネスライセンス取得費用 $100~200
初期税金 $700(年度の度に必要)
オフィスレンタル費用
場所代による
合計 $1,030~1,130 + オフィスレンタル費

 

・州への登記手続き費用(Filling Fee):$70

これは、州に登記する際に、登録する州に払う金額です。

登記時だけ必要です。

 

 

・EIN取得費用:$69

今後税金を払う際に必要となる会社の番号取得費用です。

これも初回登記時のみ必要です。

 

 

・登録手続き委託費用:$100

州への登録書類の作成と、EIN取得手続きの書類のチェックなどをオンラインで外部委託した場合の手数料です。

オンラインで依頼が簡単にできます。

一度利用すれば、メンテナンスをずっと行ってくれます。

州の法律が変われば自動でお知らせをしてくれるシステムになっています。

こちらは、自分でするよりも、$100でお願いできるのですからプロに任せるのがおすすめです。

 

 

・ビジネスライセンス取得費用:$100~200

登記が完了した後、アメリカで事業をしていくには、ビジネスライセンスというものを取得しなけらばなりません。

これは毎年1回の支払いで維持ができます。

金額は、登記をした州によって変わりますが、たいてい$100程度です。

 

 

・初期税金:$700/年程度

税額は、会社を登記した場所(州)によって変わります。

ただ、たいてい年間で$700(7万円)程度です。

 

 

・オフィスレンタル費用

もしもあなたがオフィス用に物件を借りるのであれば、その費用も発生します。

コンサルティングやウェブエンジニアなど、オフィスが自宅で可能な場合は、自宅を登録しましょう。

その場合は費用は発生しません。

 

その際、もし賃貸に住まれているのであれば、家主にビジネス登記に住所を使っていいかどうかを確認しなければ違法となりますので注意しましょう。

 

まとめ~グローバルに将来を考えましょう~

以上がアメリカで会社を起業する際に行う一連の流れです。
もしもすべての書類登録などをオンラインではなく、弁護士に依頼をしたところ、その費用は高くなってしまいます。

 

ぜひ無駄にお金は使わずに、できるだけ自分でやってみましょう。

 

日本で会社を起業するのも、全ての手順や手続きが日本語で分かりやすく、スムーズというメリットはあります。

しかし、アメリカで起業するというのは、会社の形態も個人を守ることができる仕組みであり経営者にとってのメリットが大きいです。

 

 

さらに今後グローバル展開するならば、投資家は日本企業よりもアメリカ本社起業の方がアプローチしやすいでしょう。
VC、エンジェルとのコネクションも作りやすいかもしれません。

 

 

自身の会社の形態や業界などを考慮し、起業の時点で国境を取り払って広い目で考えてみてはいかがでしょうか?

 

もちろん、まずは海外転職をし、海外で貯蓄や準備金をためてから起業すると安全です。
そのために、海外駐在などの仕事を見つけるのも、夢への第一歩になりうるでしょう。