三日月のポーズとは、サンスクリット語で「Anjaneyasana(アンジャネアーサナ/アンジャネヤーサナ)」、英語で「Crescent Moon Pose」と呼ばれます。
サンスクリット語の「Anjaneya」には「聖猿神のハヌマーン」の意味があることに由来しています。
片足を立てて胸を開き、前腿・腸腰筋をストレッチする「三日月のポーズ」の効果・効能とやり方、痛い場合のコツを紹介します。
三日月のポーズの効果・効能
- 前腿のストレッチ
- 腸腰筋のストレッチ
- 腹筋の強化
- ハムストリングの強化
- 胸を開いて呼吸を深くする
- 股関節の可動域を広げる
- 婦人科系トラブルの緩和
- 骨盤の歪みを改善
- むくみ解消
- 疲労回復
三日月のポーズは、股関節の可動域をアップしてリンパの流れや血行をよくすることで、女性の婦人科系の悩みの改善に繋がると言われています。
伸ばした後にそれを支える適度な筋力も必要なため、ストレッチと筋トレの両方の効果が期待できます。
三日月のポーズのやり方
三日月のポーズ(アンジャネアーサナ)の詳しいやり方と呼吸のタイミングを写真で解説します。
- STEP1四つん這い四つん這いの状態になります。
- STEP2(吸)左足を前に左足を両手の間に運び、右足は後ろに引きます。
かかとの真上に左膝があるように足の位置を調整し、左右の骨盤を正面に向けます。
- STEP3(吐)上体を起こす両手を左ヒザの上に乗せて上体を起こします。尾骨を下に向けて骨盤を床に垂直に立て、お腹に力を入れて腰が反らないようにします。
- STEP4(吸)手を上に上げる息を吸いながら両手を上にあげ、可能であれば後方へ向けて胸を開きます。
尾骨は床方向に引き下げ、肩甲骨はお尻の方向へ下げて肩の力は抜きましょう。
練習のコツとポイント
・前方の足の膝はかかと、足首より前に出ない。
・右のお尻(骨盤)を前方に引き寄せて、左右の腰骨がマットの短辺に平行に。
・尾骨は下に向け、恥骨は下から引き上げて、骨盤を床に垂直に立て、骨盤の前傾を防ぐ。
・恥骨からおへそを引き離し、前腿からお腹を遠く離すように腹筋に力を入れてお腹を引き上げる。
・腰は剃らずに胸で天井を仰ぐようにする。
・肩は上がらず、肩甲骨を下に下げて肩と耳の間を広く取る。
腰痛を招く間違ったやり方に注意
三日月のポーズ(アンジャネアーサナ)は、腸腰筋と呼ばれる腰と足をつなぐ筋肉をストレッチできるため、腰痛(腰の張り)などにも効果的と言われています。
しかし、やり方を間違えると、逆に腰に負担がかかり、腰痛の原因になりかねません。
腰痛を防ぐポイント
三日月のポーズでは、腹筋を使うことが腰痛予防のポイントです。
骨盤が前傾して腰が反りすぎてしまうと、腰に負担がかかります。
尾骨を下に向けて恥骨を上にすくい上げるように引き上げ、腹筋を使って骨盤を床に垂直に立てることで、腰が極度に反ってしまうことを予防します。
できない場合の軽減方法
三日月のポーズはヨガの基本のポーズの一つとして初心者クラスでも練習されますが、ポイントが多くあります。
膝が痛む場合
床についている膝が痛む場合は、下にタオルを敷いて練習しましょう。
立てた前足の膝が痛む場合は、過度に膝を曲げた上に体重がかかり過ぎている可能性があります。
膝の位置は、足首よりも前にしないように気をつけましょう。
おすすめシークエンス
キャットアンドカウなどの四つん這いのポーズから繋げると、フローがスムーズです。
前腿を伸ばすことができるため、カウンターポーズとしてハムストリングを伸ばす「半分のハヌマーンアーサナ」も一緒に行うことで下半身がほぐれます。
三日月のポーズから、捻った体側を伸ばすポーズへ繋げると、全体のフローのポーズのレベルが難しくなり、クラスのバリエーションが広がります。
よくある質問
コメント